2008年も第1四半期を終えましたが、世界経済の見通しは依然として不透明です。サブプライムローン問題に端を発した世界的な金融市場の混乱は未だに収束を見ていない一方で、米国を中心に消費の落込み、雇用情勢の悪化等が一段と顕在化し、現状は景気減速の様相を益々呈しています。更に、原油価格を中心とした原料・素材関連価格の高騰・不安定化も加わり、先進諸国では不況に陥る可能性は低いものの、急速な回復も見込めず、景気の先行きに対する警戒感が強まっており、IMFも先に2008年度の成長見込みを昨年の4.9%に対し、3.7%と発表しています。
こうした状況に対しては、欧米を中心とする関係各国当局が金融財政面での迅速かつ大胆な措置の実施により、金融市場の混乱、景気後退への対応を図っていますが、未だ成長の回復への弾みを得るまでには至っておりません。一方、中国、インド等新興諸国経済の成長は引続き堅調であり、国内開発の進展によるインフラ関連投資の継続的な増加、また国内消費の拡大等により、成長トレンドが引続き維持されることが予想されています。
このような環境下、世界の電子機器市場でも北米市場を中心に需要の減退が顕在化し始めており、セットメーカーを中心に慎重な事業見通しから、在庫調整による対応を図る企業が増え始めた結果、部品業界においても少なからず受注量への影響が現れ始めております。但し、ノートPC、携帯電話他デジタル製品への需要は先進諸国での買換え需要、新興諸国での新規需要を背景に着実に拡大しており、第2四半期においては、需要の安定的な拡大基調の回復が期待されています。
2008年第1四半期の業績については、昨年末のインバータ事業及びVOGT EMS事業の一部売却の影響に加え、叙上の通り、特に3月にかけて受注量が減少した関係で、売上高は前年同期比12.2%減の148億35百万円となりました。一方、利益に関しては、営業利益が不採算事業の売却による収益性の回復により同47.9%増の10億43百万円となり、また当期利益は同41.7%増の5億2百万円となりました。昨年中に取組んだ不採算部門の圧縮、生産性の改善等により採算性が向上し、不安定な外部環境下においても、利益は着実に増加しております。
2008年度よりの中期経営計画につきましては、今般「中期経営計画2008-2010“Triple Ex”」を策定、発表いたしました。新たな計画では、昨年までの中期経営戦略の実行を通じて得られた成果に基づきながら、更に大きな目標にチャレンジしていきます。特に、当社の低コスト生産、グローバルな顧客ニーズへの対応力など既存の強みを更に磨き上げながら、グローバル市場をリードする革新的な製品群を生み出す研究開発に力を注ぐことを向こう3年間の主眼としております。
具体的な目標としては、①2010年営業利益85億円達成、②トップシェア製品10品目の開発、③ROE12%の3つを重点数値目標として掲げ、その実現のための重点戦略を、製造、研究開発、マーケティング、M&Aそれぞれの面で策定しております。多様な文化、経験を背景としたグループ内の人的・物的資源を活用し最大限にシナジーを引出しながら、目標の達成に向け取組んでまいります。
世界経済は益々速くまたダイナミックに変化しておりますが、今後も引続き、如何なる環境下でも着実な成長を実現し、企業価値を向上させ、拡大する世界の電子業界での存在感を高めつつ、全てのステークホルダーのご期待に応えるべく努めて参ります。

スミダグループCEO 八幡滋行








